知識

プロテインは腎臓に悪いのか?

プロテインの摂取は腎臓に悪い!透析のリスクがある!!と耳にすることがあります。
本当にプロテインを摂取するだけで腎臓に悪影響があるのかを考えてみます。
考え方は、健全な成人の正常値や必要値を元にして、正常範囲の摂取量を考えていきます。

何故プロテインを摂取すると、腎臓に悪いと言われるのか

それは、摂取したタンパク質は身体の中で分解されて、腎臓で濾過されて尿として出されるからです。
その過程で多くのタンパク質を摂取したら腎臓への負担が多くなり、悪影響を及ぼすという考えです。つまり、過剰でなければ大丈夫なのではと思います。

何故プロテインを飲むのか?

それは、不足がちなタンパク質摂取に効率が良いからです。筋トレや食事等に加える人も多いと思います。
食材からでも摂取できますが、現代人の食事内容だと意識しないと殆どタンパク質が取れていないことが多いとのこです。

摂取したたんぱく質がどのように体外に排出されるのか?

ザックリ纏めると
摂取されたたんぱく質は分解されます。その1つにアンモニアがあります。
アンモニアは有害なので肝臓に行き合成されて、尿素となります。
次に、腎臓へ行き濾過されて尿として排出されます。尿として排出された中に窒素が含まれており、尿素窒素や尿中尿素窒素と言われています。
この窒素の値が高値だと、腎臓での濾過が正常ではないとなります。

1日のタンパク質の摂取量はどの程度が良いのか考えてみます。

摂取目安量は一般的に

・運動、トレーニングを行う人は、1日に体重1kgに対してタンパク質を1.5g〜2.0g
・運動をしない人やデスクーワークの人は、1日に体重1kgに対してタンパク質を1g

尿中尿素窒素の正常の値を見てみます

尿中尿素窒素6.5g〜13g/日

タンパク質摂取目安量と尿中尿素窒素の正常値がわかれば1日のたんぱく質摂取量が出せます。

式は1日タンパク質摂取量=(尿中尿素窒素g/日+0.031×体重kg)✕6.25+尿タンパクg/日です。
※尿蛋白の正常値は20mg〜120mg/日なので今後の計算では記入しません
この式に正常値や摂取目安量を当てはめれば自身の自身の必要なたんぱく質量摂取量が解ります。

例題として、60キロの人で考えてみた場合
(10g+0.031×60)×6.25=74.25g

腎臓に負担をかけないで摂取できるタンパク質の量は約74g/日というのがわかりました!
74gを食べ物で例える木綿豆腐300g約21個分、納豆約300g、鶏もも肉約300gに相当します。
また、74gはトレーニングする人から見たら足りないです。ですが、運動しない人からみたら、多く摂取出来ます。

自分がどのような身体のなりたいか、まずは食事から見直しを

運動する人のタンパク質の量は過剰傾向にあるように思えますが、その分筋肉の栄養素となって筋肥大に繋がっています。
もし過剰に、摂取しても筋肥大に繋がっていないと、腎臓や身体に負担をかけているだけかもしれないです。
そして、普段の食事で摂取できるたんぱく質も考慮しないと、多くの人がたんぱく質の過剰摂取になるかも知れないです。
また普段の食事で意識ていれば、1日摂取量は確保できるように思えました。それに加えてプロテインを飲むと確かに過剰になってしまうケースが多いと思えます。
タンパク質を摂取したいならまずは食事からの補給を第一に考える。それでも足りないなら、プロテインを考えた方が良いでしょう。

最後に

今回はプロテインを飲んだら腎臓が悪くなるのか?についてでした。タンパク質という点に関しては過剰に取らないよう調節することが必要と解りました。
過剰に摂取を継続していくと毒素がたまり尿毒症になったり、腎臓機能低下になり透析の危険性があることも考えられます。
そしてその危険性は、直ぐには顔を出さず長い年月を経て現れるモノです。ですから、常日頃から摂取量を気にすることが大切になります。
もし過剰に摂取しなければならない期間があれば、なるべく長期にならないように調整したほうが良いと考えられます。
またプロテインは人工甘味料など多く含んでいるため、その影響も計り知れないです。なのでその部分も注意出来たらなと思います。

 

ABOUT ME
枇杷法師
看護師の枇杷法師です。病棟・救急ユニットで働いています。 多くの患者さんを見てきて、生活習慣や健康に対して大切にしなければと強く思うようになりました。 その中で、健康寿命を全うすることが大事と思うようになりました。 このブログでは、健康寿命を全う出来るようにやるべき事を発信していきます。